初めて読む桐野夏生さん著の「OUT」。
内容はごくありふれた主婦が起こした殺人を皮切りに、ありふれた日常から開放されていく様のOUTと、
その事件に巻き込まれ、立ち直れそうな人生を変えられたOUTを生きてきた男の2つのOUTを描いている作品じゃないかと思います。
この2つが浮き彫りになり、それぞれが1つの出来事としてつながっていく手前までが上巻です。
人物設定、事件設定が、現実社会でありえる内容なので、リアリティがあって読み応えがあります。
「人生どうしても思い通りにならないものがある、それが運命だ。」という言葉が印象的でした。
途中で知ったのですが、この作品は田中美佐子さん主演でテレビドラマ、原田美枝子さん主演で映画化もされた作品なんですね。
この後下巻では、この物語が1つになって、どんな結末を迎えるのか、楽しみです。